耳

人は自分の体臭に慣れてしまう傾向があるため、自分のわきがに気づいていない人も珍しくありません。

友人や家族に指摘を受けてから、はじめて気づく場合もあるようです。自分がわきがかどうか知りたくても、他人には中々聞きづらいことでしょう。では自分がわきがであるかどうかは、どう判断したら良いのでしょうか。

その判断基準になるものの1つに、耳垢があります。なぜ耳垢が判断基準になるのか?それはわきがの原因となるアポクリン腺が大きく関係しているのです。

わきがの原因となるアポクリン腺とは

汗をかいた時に汗が出てくる所を汗腺と呼びます。汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があり、エクリン腺から出てくる汗はほとんどが水分であるため強い臭いはありません。

一方でアポクリン腺から出る汗にはたんぱく質やアンモニア、鉄分、脂質、糖分等の成分が含まれるため、この汗に常在菌が繁殖すると強い匂いを発してしまいます。そして、このアポクリン腺の数や粒の大きさには個人差があり、数が多く粒が大きい方が、臭いの強い傾向があるようです。

この腺の数や粒の大きさは遺伝によって決まるため、両親のどちらか一方がわきがであれば、産まれる子供にもわきがの可能性が出てきます。

アポクリン腺はどこにある?

大昔、まだ文明が発達していなかった頃、人類は嗅覚に大きく頼っていました。異性を惹きつけることにも臭いを利用しており、アポクリン腺から出す臭いで異性へアピールをしていたと考えられています。

そのため、アポクリン腺は異性にアピールしやすい部分である腋や乳輪の周囲、臍の周囲、陰部、耳の中等の場所に限定して存在するようです。

またアポクリン腺はエクリン腺より早く発達した汗腺だと言う説もあり、耳の中にあるのは脳の温度を上昇させないためであったとも言われています。

脳は温度上昇に弱いため温度を下げて守る必要がありますが、遥か昔、この役割を担っていたのが耳の中にあるアポクリン腺であったようです。現代では不要になったアポクリン腺ですが、昔は子孫繁栄や体温を調節するために欠かせない器官だったと言えるでしょう。

アポクリン腺が耳にあると耳垢はどうなる?

耳垢は耳に入ってきたゴミやほこり、耳の中の不要になった皮膚等が固まったものです。

しかし単に耳垢といっても、色や状態は人によって大きく違うことでしょう。これには耳の中にあるアポクリン腺が大きく関係しています。

耳の中に存在する可能性のある汗腺はアポクリン腺のみで、エクリン腺はありません。アポクリン腺がある場合、脂質や糖質の混じったベタベタした汗が耳の中で分泌され、耳垢と混じってしまいます。

そのためアポクリン腺のない人は耳垢がカサカサした状態になますが、アポクリン腺がある人の耳垢は湿った状態となるのです。

更にアポクリン腺の数には個人差があるため、アポクリン腺が多いとキャラメルが溶けたような茶色くドロドロした耳垢に、少ないと黄色く湿った耳垢になる等、人によってその状態は様々です。白い麺棒を使って耳垢を取ってみると良く分かることでしょう。

耳の中のアポクリン腺と腋のアポクリン腺は比例している?

耳の中にアポクリン腺が多いと、腋の下にあるアポクリン腺も多いのでしょうか。これは必ずしも絶対とは言えないようですが、比例している場合が多いようです。そのため、耳垢の状態でわきがのレベルを推測することができるでしょう。

耳垢が湿っている程度の状態であれば軽度、ベットリやネットリしているのであれば中度、かなりドロドロの状態であれば重度の可能性があります。色もわきがの程度が軽いと黄色っぽく、逆に重度であればキャラメルのような茶色になるようです。

しかし、中にはアポクリン腺でなく皮脂腺が発達しているため耳垢が湿っている人や、耳と腋のアポクリン腺の数に大きな違いがある人も見られます。そのため、耳垢だけで判断をしてしまうのは軽率です。あくまでわきがの可能性が高いというだけで、耳垢が湿っているから100%わきがだと気落ちすることはありません。

食生活などの生活習慣を改善するだけで耳垢に変化がでることもありますので、あなたのできる対策を一つずつ行っていくようにしましょう。