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わきがは年を取ると治るという話がありますが、それは本当でしょうか?

この疑問にはなかなか難しい問題を含んでいます。

わきがの症状には、さまざまな要因が含まれているからです。そこで、まず、わきがとはどうようなものかを説明しつつ年齢との関係について紐解いていきます。赤ん坊時代から老境に至るまで、わきがどのような経過をたどっていくのかを順を追って見てみましょう。

人類の歴史とわきがの原因

宇宙

そもそも、人はなぜ、わきがになるのでしょうか?それは、汗を出す腺が関係しています。

人間にはエクリン腺とアポクリン腺というふたつの汗腺があります。前者は、1平方センチメートルに100以上も存在し、99%が水分である汗を分泌しています。一方、後者は肛門、乳輪、外耳道、ワキの下といった限られた場所に存在する腺です。

そこからは、たんぱく質や糖質などを含んだ白っぽい汗を分泌しています。それが人体に巣くう菌によって分解されて、わきが独自の臭いを放つのです。

それでは、アポクリン腺の汗は病的なものかというと、決してそんなことはありません。元々は異性を呼び寄せるフェロモンの役割をしていたのです。

しかし、人はいつしか視覚情報を頼りに異性を求めるようになり、不要になったフェロモンの臭いは不快なものと認識されるようになってしまったのです。

生まれつき有しているわきが体質

赤ちゃん

かつて人が猿の姿をしていた頃、アポクリン腺は体中に存在していました。

しかし、退化を続けていった結果、今ではアポクリン腺を持っていない人も珍しい存在ではなくなりました。逆に、生まれつきアポクリン腺を多く持っている人もいます。そうした人たちは、将来わきがになる可能性が高いのです。

つまり、わきが体質は環境によって生み出されるものではなく、遺伝による先天的なものです。

→子供にわきがが遺伝する確率は?子供のわきが対策は2つ

当然、アポクリン腺を持っている人は、赤ん坊の時にはすでにそれを有していました。

しかし、赤ん坊のアポクリン腺は未発達なため、この段階でわきがになる心配はまずありません。もし、赤ちゃんからわきがの臭いがする場合は、母親の乳輪にあるアポクリン腺から臭いを移された可能性があります。

→赤ちゃんからワキガのニオイ!ショックな原因と対策

→乳首がわきが臭い?独特の強い臭いを発するチチガの原因と対策

年齢ごとのわきがの傾向

年齢

思春期に差し掛かると、わきが体質の人は本格的に臭いがきつくなります。体が大きくなるにつれて、アポクリン腺も発達して活動的になるのが原因です。

ただ最近はわきがの低年齢化が顕著です。日本でも欧米式の食事が増えていますが、肉や脂肪中心の食事をしているとアポクリン腺が刺激されて臭いがきつくなります。

そのため、たとえ、アポクリン腺が十分発達していなくても臭いが気になるケースがでてくるのです。

一度強くなったわきがの臭いは、思春期の間にピークを迎え、大人になると弱まっていくのが一般的です。特に女性の場合、閉経を迎える頃には臭いが気ならなくなったというケースが多くあります。アポクリン腺の活動はホルモンと密接な関係があるので、女性ホルモンが減少する閉経がひとつの契機になるというわけです。

個人差が大きい年齢とわきがの関係

臭い

年を取ると臭いが弱くなる人が増えるのは確かですが、待っていればわきがが必ず治るかというと話は別です。

臭いが弱くなるというのはあくまでも傾向であって、実際は個人差が非常に大きいのです。人によっては、70歳をすぎてもアポクリン腺が活発な場合もあります。また、臭いがしなくなったとしても、何かのきっかけでぶり返すこともあるのです。

例えば、更年期障害になるとホルモンバランスが崩れて多汗症を引き起こします。その結果、ニオイが再び強くなるケースがあります。

したがって、加齢によるわきがの改善に過剰な期待はせず、日頃から臭いを抑える努力を行う姿勢が大切です。

→わきがの臭いを本気で自己対策!本当に効果があるのは・・・

例えば、バランスの取れた食事をとって体質改善を図ったり、シャワーの回数を増やして制汗スプレーやわきがクリームを使用したりという具合です。手術でアポクリン腺を除去する方法もありますが、すべての腺を除去できるわけではなく、しかも1割程度は再生する可能性があるのも覚えておいた方がよいでしょう。